創るたのしみを応援

オムニホイールとメカナムホイール

オムニホイール・メカナムホイールは、一般的なタイヤのようにステアリングを用いて旋回するのではなく、駆動輪の回転差を用いて旋回を行う車輪です。車輪の回転差を制御することで、通常のタイヤのように車輪の回転方向への移動だけでなく、旋回や全方向への平行移動が可能です。また、ステアリングやクローラーを用いたタイヤと比較したとき、移動機構が簡素になり小型化と軽量化が期待できます。

オムニホイールとメカナムホイールの違い

オムニホイール

オムニホイールは、本体部分の主動回転と本体外円上に配置されたローラーの受動回転により、多方向への移動が可能となっています。通常、3輪で1セットまたは4輪で1セットとして使用します。

オムニホイールの特徴

  • 全方向への移動が可能
  • メカナムホイールと比較して駆動系を小型化することが可能
  • 駆動系が3つから使用可能
  • 振動が少ない
  • 旋回軸が1軸

メカナムホイール

メカナムホイールは、本体外円上に本体に対して45°傾いた樽型のローラーで覆われた車輪です。オムニホイールとは異なり、右向きホイール2輪左向きホイール2輪の計4輪を1セットで使用します。駆動力を伝達することにより従来の車輪と同じように前進後退ができるほか、駆動系を制御することにより旋回や左右移動が可能となります。

メカナムホイールの特徴

  • 全方向への移動が可能
  • 4つの駆動系を1セットとして動作する
  • 移動方向によって速度が異なる
  • 段差、路面の変化に強い
  • 旋回軸が7軸存在する

制御と進行方向

オムニホイールの制御方向と進行方向

オムニホイールは、ホイールの回転方向と出力を制御することで全方向へ移動することができます。主な回転方向と進行方向の関係は次の図のようになっています。

3輪でオムニホイールを使う利点として、4輪と比べた場合に駆動系が1つ少ないためコンパクト化、軽量化が期待できます。しかし、すべての方向への移動に対して移動量がベクトルの合力で決定されるため、路面とホイールの相性によっては直進性が悪くなる場合があります。

逆に4輪を使う場合、前後左右への移動はタイヤと変わらない動きをするため、高い直進性が見込めます。

メカナムホイールの制御方向と進行方向

メカナムホイールもオムニホイールと同様に、ホイールの回転方向を制御することで様々な方向への移動が可能です。ホイールの回転方向と移動の関係は次の図のようになっています。

メカナムホイールには旋回軸が7か所存在するという大きな特徴があります。旋回軸はそれぞれ、ホイール4点の中心に1か所、前と後ろのホイール2輪の中心に計2か所、各ホイールを中心に計4か所となっています。これらの旋回軸を上手に使用することによって移動のロスを減らすことができます。


各製品ごとの特長

HANGFAオムニホイール [suzaku-yahoo code=”hangfa2″]

HANGFA社製オムニホイールは、本体部分がアルミ合金、ローラー部分が弾力のあるゴムで構成されています。一般的なオムニホイールは本体部分が硬質ウレタン、ローラーはプラスチックや硬質ウレタンで構成されていますので、比較するとHANGFA社製のものの方がより強度があり、地面へのグリップ力にも優れます。

ゴム製ローラーが使用されているため地面にしっかりグリップし、オムニホイール本来の特徴である振動への軽減も期待ができます。

GTFRobotsオムニホイール [suzaku-yahoo code=”gtfrobots”]

GTFRobots社製オムニホイールは、本体部分がアルミ合金、ローラー部分が細いゴムで構成されています。細いローラーが多く付いている構造のため、絨毯のような安定した環境に強いオムニホイールです。軽量で、小型の競技ロボットに向いています。

HANGFAメカナムホイール [suzaku-yahoo code=”hangfa4″]

HANGFA社製メカナムホイールは、本体部分がアルミ合金、ローラー部分が弾力のあるゴムで構成されています。 一般的なメカナムホイールは本体部分が硬質ウレタン、ローラーはプラスチックや硬質ウレタンで構成されていますので、比較するとHANGFA社製のものの方がより強度があり、地面へのグリップ力にも優れます。

また、1つのローラーにつき2つのボールベアリングが使用されており、スリーブ式ローラーに比べて回転性能が良く操作性、追従性が高くなっています。